株主・投資家の皆様へ
今後の経営課題 〜 経営方針・戦略・課題 〜
■会社の対処すべき課題

 当社グループは、外国為替証拠金取引の専門企業集団としての強みを活かすことにより、外国為替証拠金取引市場における競争優位性を確保すること及び次への成長に向け新たな収益基盤の拡充を図ることを事業展開の重要目標と位置づけ、経営に取り組んでおります。このような認識の上に立ち、当社グループといたしましては、以下の課題に取り組んでまいる方針であります。

  1. ブランドロイヤリティの確立、強化について
     当社グループは、競争が激化する外国為替証拠金取引市場において競争優位性を確保するためには、顧客に提供する商品、サービスにおいて優位性を確保することのみならず、顧客からの信頼感、安心感をブランドとして浸透させることが重要であると認識しております。
     このため、当社グループでは、直接的なブランディング施策のほか、外国為替証拠金取引に係るコストの低減化や商品ラインナップの拡大、取引端末のマルチチャネル化とモバイルへの対応の強化、コールセンター業務のクオリティアップ等、顧客の視点に立った商品、サービスの提供に努める一方、法規制の整備により裾野が広がりつつある潜在顧客層に向けてはデリバティブ取引である外国為替証拠金取引だけでなく外貨両替等の外国為替の実需に対応するサービスの提供の拡大を図るとともに、外国為替取引システムの安定稼働のための諸施策の実施に努めた上で、これらの取り組みを適時適切な手段で情報発信することにより、ブランドロイヤリティの確立、強化を図ってまいります。

  2. 外国為替取引システムの安定稼動について
     当社グループにおいては、外国為替証拠金取引の100%がオンラインシステムにより提供されており、外国為替取引システムの安定稼働は、重要な課題の一つであると認識しております。
     このため、増加する取引量に対応して、適切なキャパシティプランニングに基づいた外国為替取引システムの継続的な改良、増強を実施し処理能力の増強を図るほか、災害や大規模なシステム障害等の有事に備える等、事業継続計画の確立に努めてまいります。

  3. 顧客基盤の拡充について
     当社グループは、これまでコアターゲットであったデイトレーダー等のアクティブ投資家層へのマーケティング活動に加え、ビギナー層に対するサービス展開を強化してまいりましたが、引き続きビギナー層へのマーケティング強化を進め、顧客基盤の更なる拡充、安定化を図りたいと考えております。
     具体策として、これまでに、外国為替証拠金取引未経験層へのアプローチを目的として取引単位を100通貨単位と小口化した商品である「パートナーズFXnano」の提供や新たなサービスとして外国為替相場のテクニカル分析を平易な形でサポートするツール「かんたんトレナビ」の提供を開始し、「HyperSpeed NEXT」「HyperSpeed」「クイック発注ボード」及び「CFD版クイック発注ボード」等のFX取引ツールに新規機能の追加や機能改善のためのバージョンアップを実施してまいりました。
     また、インターネットを利用したリアルタイムセミナーの定期的開催や勉強会等、ビギナー層のレベルアップのための施策を実施してまいりました。今後も引き続きFX取引システムの操作性の向上や顧客の投資運用教育及び啓蒙活動強化のため、これらの施策を推進してまいります。
     そのほか、新たな顧客層の更なる取り込み及び顧客預り資産の一層の増加を図るため、外国為替証拠金取引のための預り資産として有価証券を代用する代用有価証券取扱サービスについて周辺サービスとなる証券取引サービス自体の充実に取り組んでまいるほか、平成23年3月に提供を開始した国内主要国際空港において外貨紙幣を受け取れるサービスや平成26年9月に提供を開始した複数の外貨に対応し世界中のマスターカード加盟店で利用可能なプリペイドカードである「Manepa Card」(マネパカード)のサービス等を通じて外国為替証拠金取引の潜在的顧客層でもある実需取引層へのアプローチに取り組んでまいります。

  4. 新商品の開発と収益の多様化について
     当社グループは、外国為替証拠金取引の専門企業集団として、これまで外国為替証拠金取引における営業施策に注力してまいりましたため、収益の大部分を外国為替証拠金取引に係る売買収益に依存しております。今後、環境の変化や顧客ニーズの変化に対しても安定的に収益を計上できるよう、また、今後の成長を図る上でも、取扱商品やサービスを多様化することにより収益基盤を拡充することは、当社グループの重要な課題の一つであると認識しております。
     このため、これまで外国為替証拠金取引で蓄積したECN(注1)のノウハウを基礎に、外国為替証拠金取引以外のOTC(注2)の商品化、事業化に取り組んでまいるほか、デリバティブ取引以外の外国為替関連サービスの事業化についても検討してまいります。とりわけ既にサービス提供を開始している「Manepa Card」(マネパカード)は、外貨を通じての決済サービスという側面を持ち合わせており、これを外国為替証拠金取引に並ぶ事業となるよう育成してまいりたいと考えております。
    (注)1.ECNは、「Electronic Communications Network」の略であり、「電子市場取引」のことであります。
       2.OTCは、「Over The Counter」の略であり、「店頭相対取引」又はその対象のことであります。


  5. コンプライアンス態勢の確立について
    当社グループの扱う外国為替証拠金取引は、ハイリスク・ハイリターン型の金融商品であり、金融商品取引法や金融商品販売法により、顧客の適合性を厳格に審査し、十分な商品説明やリスク説明を行うことや不招請勧誘及び断定的判断の提供の禁止等が義務付けられております。また、金融商品取引業の内容について宣伝広告を掲載する場合には、表示等について厳しく規制されております。
    当社グループでは、コンプライアンスを重要な課題の一つであると認識し、「コンプライアンス基本方針」及び「コンプライアンス・ガイドライン」を制定して金融商品取引法、その他関連法令に準拠したコンプライアンス態勢の強化を図っております。今後においても、コンプライアンス・プログラムに基づき、役職員に対する「コンプライアンス・ガイドライン」の周知徹底、教育、啓蒙活動をはじめとする施策を実施し、コンプライアンス態勢の確立を図ってまいります。

  6. 会社の支配に関する基本方針
     当社は、会社法施行規則第118条における会社の支配に関する方針について取締役会等の会議体において決議をしてはおりません。
     当社は、当社の株主のあり方については、当社株式の市場における自由な取引を通じて決定されるものであり、当社の支配権の移転を伴う大規模な買付提案がなされた場合にこれに応じるべきか否かの判断も、最終的には株主の皆様の全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。
     しかしながら、近年、わが国の資本市場における株式の大規模買付行為の中には、その目的等からみて企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強要する恐れがあるもの、対象会社の取締役や株主の皆様が買付の条件について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案の提案や追加質問の提示を行うための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものがあることも事実であります。
     当社は、上記の例を含め、経営の基本理念、企業価値のさまざまな源泉、顧客との信頼関係等を十分に理解し、企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、なおかつ向上させる意思を持たない、あるいはそれを毀損する恐れがある行為等を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適切ではないと考えております。
     当社では、当社グループ全体としての事業の拡大と収益性の向上を目指し、また、将来のグループの収益の柱となる新たな事業の創造を積極的に行うことにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を目指し、多数の投資家の皆様に当社株式を長期継続して保有して頂きたいと考えております。
     このため、当社グループでは中長期的な取り組みとして、外国為替証拠金取引事業をビジネスの基軸に置き、顧客基盤の拡大を図る中で収益の拡大並びに事業の発展を目指してまいります。外国為替証拠金取引に関しましては、法令の整備、改正等による規制強化あるいは激化する競合環境の中で競争優位性を確立するために、商品性の向上や情報、チャートなど各種ツールの洗練化、新サービスの提案などを継続的、積極的に行うとともに、取引システムの一層の安定化に努めてまいります。また、OTCの特性を活かした金融デリバティブ商品の可能性を追求し、外国為替証拠金取引事業に次ぐ収益事業の確立に努めてまいります。